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イラストレーター大橋明子のブログ

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インカの食卓/チューニョ作り

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「インカの食卓」古代から続く大地の恵み/高野潤 著(平凡社)を読み、思わず「チューニョ」作ってみました。

著者が「初めて見た時、この黒いスープはなんだ!?と思ったけれど、食べると香ばしくて連日食べても飽きない美味しさがあった」と語る、チューニョ・ ラワ。

標高の高いアンデスの村人たちは、チューニョ(ジャガイモを凍結させ、脱水させた乾燥ジャガイモ)など保存食を蓄え、それらを1年間分の食料に。昼と夜の寒暖差を利用したフリーズドライのこのジャガイモは何年間も保存が可能なのだそう。ラワとは「おかゆスープ」のことらしいです。存在は知っていたのですが、本を読んでどうしても食べてみたくなり、挑戦!(笑)

まず冷凍庫で24時間ジャガイモを凍らせ、自然解凍。
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黒い汁がでてきます。(写真左上)これを3回くらい繰り返し、ぎゅっと圧力をかけると水が噴射して出てきます(写真右)皮は自然につるっと向けます。(写真左下)

お天気の日は外、天候の悪い日は室内で干す。
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一日で真っ黒く変色。4、5日目でコチコチの石のようになっていました(写真右)
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カナづちで荒く砕きミルで粉状に。

もう一つは2日水につけてもどします。
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現地の人はこれを蒸して食べたり煮たりして常食していたそう。
なんだか干し椎茸みたい。。

キヌアとダイズも加えて、なんとなくコンソメ入れてラワ(お粥)に。粉にした分はいわば片栗粉ですね。どろりっとして寒い日の空きっ腹に染み渡る感じ。水に戻して煮たチューニョは、ちゃんとジャガイモのお味で、ねっとりした食感。
しばし気分はペルーに飛んで、美味しかったです。(満足w)
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この本「インカの食卓」は、ペルー奥地の高原、山岳、荒涼とした草原を野営してきた著者が、 民家から食事を分けてもらったり、採取したりの体験を基に、 栽培種、野生種などの食材、料理法が書かれています。

現地でも原生種ジャガイモを育てている農家はわずかだそうですが、著者が味見してみただけで210種類。古代インカの人々の食の世界、味覚の世界に想像が膨らむときめきの一冊でした。
(豊富な写真も素晴らしいです。)

いつか、行ってみたいなぁ。ペルー。
by ohashi_akiko | 2014-02-27 22:48 | 1)プランター栽培日記
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